【第27回】「チームを整える」長谷部誠
メンバーの皆さま
おつかれさまです。管理人です。
今週から、サッカー日本代表のテレビCMが一気に増えましたね。
ちなみに、現在の最終予選Bグループの順位は、
1位 日本 勝ち点17 得失点+9
2位 サウジアラビア 勝ち点16 得失点+7
3位 オーストラリア 勝ち点16 得失点+6
と大混戦で、日本は上位2チームとの直接対決なんですね。
「1位2位→W杯出場決定!」「3位→ 北中米4位と大陸間プレーオフ(11月)」という条件なので、 どの国も是が非でも2位以上をねらっているわけです。
パッと見、日本が一歩リードしているように見えますが、 実は日本が二連戦を引き分け2つ△△だと勝ち点は19、一方、 オーストラリアもサウジアラビアも「日本戦は△、 残り1戦下位チームに◯勝てば勝ち点20」 で2位以上確定という状況なんです。
つまり、日本は上位2チームに対して「1つ勝てばW杯出場」「 1つも勝ち切れないと大陸間プレーオフに回るの可能性がかなり高 い」という、絶対負けられないじゃなく、絶対勝たなければいけない戦いを強いられるわけです。
そうなると、先制点が極めて重要ですね。
…で、 これはサッカーblogではないので導入はこの辺にしておいて、 今回コラムは、少し前にTV見たインタビュー、
NHK総合「グッと!スポーツ」2017年8月8日放送
https://tvtopic.goo.ne.jp/ program/nhk/1085963/1085963/( ほぼ逐語レベルで紹介されています)
長谷部って気がつけば、 もう7年間4人の監督から日本代表のキャプテンに選ばれてるんで すね。その理由が垣間見れるインタビュー内容でした。
キャプテンの始まりは2010年南アフリカW杯。 当時は岡ちゃんこと岡田監督。長谷部誠は当時について「 26歳だったので、 上の選手は僕がキャプテンやることをよく思ってなくて、 監督に言いに行った人もいる」と振り返りながら、「 監督と選手の間に入る人間が必要だった」 と当時の役割を語っていました。
そして、日本代表という超個性派集団の束ね方について尋ねられた 長谷部はこう答えています。
「日本代表になればみんな個性が強い、 考え方も価値観も違うので、 それを1つにまとめようとするのが間違い。 いろんな価値観があっていいと皆が理解することが1番大事。 お互いの価値観を尊重した上でしっかりと主張し合えばいい」
「そうミーティングの始めに言っておけば、 それぞれやってる国もサッカー観も全然違うけど、 不思議と喧嘩にはならない」
この話を聞いて、まさに異文化の対話、 多職種連携そのものだよなぁ、と思いました。
また面白かったのが、藤枝東高校時代の話し。 同級生に言わせれば当時の長谷部は全然キャプテンなんてキャラじ ゃなかったし、長谷部自身、 高校当時は青山学院大学の渋谷キャンパスライフに憧れていて、 正直、浦和レッズ時代もまだその延長的なチャラチャラした気持ちがあ った、と語っています。
しかし、海外に行った頃から( 2008年23歳からドイツでプレー) スイッチが入り意識が変わったと。
もちろん厳しい海外のプロの世界だからと言えばそこまでですが、 現所属のフランクフルトでもキャプテン任され、 日本人でありながら引退後もチームのフロント入りを求められてい るという報道からも、ドイツでの長谷部誠という人物の評価は、 もはや単なるサッカー技術だけでないことは容易に想像できます。
きっと人種も文化も言葉も違った選手集まりの中で、監督もチーム も変わりながら、日本代表で行なっている異文化交流の課題に、 日々直面し幾度となく対応してきたのではないでしょうか。
多職種連携のコラム(第24回)の中で、
"コンピテンシー(Competency)とは「 専門職業人がある状況で専門職業人として業務を行う能力」。「 知識、態度、技能全てを含む包括的かつ永続的な能力」で、 それは「もって生まれた能力ではなく、学習により修得し、 第三者が測定可能」なもの。"
そして、良くも悪くも人間には適応力があるので、ある意味「 やる気スイッチ」を入れるためには、 自分でやらざるを得ない環境に身を置くことも必要で、 そこから変化や成長が生まれることも、 改めて気づかされる番組でした。
長谷部誠33歳という年齢を考えると、 サッカー選手としてのキャリアは終盤に差し掛かっていると思いま すが、残りの現役生活、残りの日本代表での活動、 そして引退後のキャリアをどのように歩んでいくのか非常に楽しみ です。
まずはロシアW杯出場に向けて、ガンバレ日本代表🇯🇵