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静岡LSW勉強会の管理人によるコラム集

【第65回】DQ的"職業"で考えるOJTとチームワーク

メンバーの皆さま
 
こんにちは。管理人です。
 
DQという文字を見て、まず「発達指数」を思い浮かべた人は、かなり児童福祉の世界に浸かっていると思います。
 
世間一般でDQと言えば、唯一無二のRPGゲームドラゴンクエストDragonQuest、通称「ドラクエのことですよね。Google検索してもトップにくるので間違いと思います。
 
で、今回なんで「ドラクエ」なのかと言うと、僕がドラクエがめちゃくちゃ好きだから。もちろんそれだけではなくて、これまでのコラムでご察しの通り、僕は心理職としてケースワーカーや別の心理司、施設ケアワーカーさんと合同で面接に入ったり施設・学校にガンガン訪問して打ち合わせや面接もしますけど、これは「心理」=「伝統的な病院での週一カウンセリング」をイメージしてる人からしたら、かなり異質な事みたいです。
 
あえて、やっている事を心理の言葉で言うなら「家族療法」とか「アウトリーチ」になるんでしょうけど。別に、いち職場のいち職員として、クライエントの願う姿や現在のニーズに合わせた最善のお手伝いをしようとすれば、自然とそうなってしまっていまうだけなのですが、「心理としての専門性が…」と葛藤を抱いたり思い悩んでしまう方は結構いるようです。
 
一昨夜の情熱大陸で「八戸ER(救命救急センター)」が特集されていましたが、番組を観ていて児相2年目にワーカー上司との雑談で「最近どう?」的に聞かれた時に、自分で、
 
「一年働いてみて、児相は福祉の救命救急のイメージです。応急処置して、どこかにつなぐ。なので、その辺、教育相談とかともっと棲み分けとか連携上手くできないんですかね…」
 
と言ったのを思い出しました。懐かしいですね。また、八戸ERの今Drが、
 
「救命救急はキツくて若いDrがやりたがらない。ちょっとでもブランド化してやりたい人を増やさないと。自分に出来ることなら何でもやるよ」
 
と言うのを聞くと、救命救急って何でも屋だし、アセスメントから処置から瞬時の判断が求められるので、やっぱり児童福祉の心理職と似てるよなぁ〜なんて改めて思いました。
 
と言うように、ただでさえ「心理って何やるの?」と得体の知れない職業にも関わらず、さらに亜流的なことをやっているので、役割や出来ることを説明してイメージしてもらうことが難しいし、逆にこれ(ソーシャルワーク+心理)が心理職スタンダードだと思って周囲が求めても、普通の心理士は困ってしまうんだろうと思います。
 
ということで、ちょっとでも児童心理司としてやっているお仕事のイメージを共有してもらうために、ドラクエの職業に例えて紹介したいなと思いまして、今回こんなお題にしました。
 
ドラクエ」をご存知ない方は、もしかしたら伝わりにくいかも知れませんが、最近のサッカーネタよりはマシだと思いますで、お付き合い下さい。
 
 
ドラクエの職業
 
細かい説明は省きますが、歴史を辿るとファミコンソフト「ドラゴンクエスト」が1986年に発売。当時は勇者ロトが1人、常に画面の正面向いたカニ歩きで冒険していたのは、ファミコン世代の方は懐かしいですよね。
 
で、翌年1987年に「ドラクエII 悪霊の神々」が発売。前作から100年後の設定で、ロトに血を引く勇者3人でパーティーとなって冒険する話です。
 
そして、その翌年1988年「ドラクエIII そして伝説へ…」が発売。懐かしの映像で、学校や会社を休んだユーザーが発売日にお店の前に並ぶ長蛇の列を見たことある方も多いと思います。あの社会現象のように文字通り「伝説」となった作品です。
 
ドラクエIII」最大の特徴は、4人パーティーをプレイヤー自身が自由に選び、名前をつけ、育てることができる点。
はじめに設定されているパーティは「勇者、戦士、魔法使い、僧侶」の4人。ちなみに、 一般的な隊列順に並べて特徴に触れると、

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【戦士】
攻撃力や守備力、体力に優れ、パーティの最前線で体を張る役目。強い武器防具も装備できるが、素早さに欠け、魔法が使えない。
 
【勇者】
攻撃、守備、魔法とバランスが取れたオールラウンダー。勇者専用の装備や魔法も使える。
 
【僧侶】
回復・補助魔法に長けている。魔法使いよりは、装備できる物に幅があり、体力、攻撃力、守備力も魔法使いに比べれば、そこそこ。
 
【魔法使い】
強力な攻撃魔法を使える。一方で、体力、攻撃力、守備力が弱く大抵はパーティ最後尾に配置。
 
こんな感じですかね。前衛2人が物理攻撃、後衛2人が魔法中心のサポート役みたいな。他には、僕がよく組んでいたパーティー編成はこの4人。

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【武闘家】
素早さ、攻撃力に長け、先制攻撃や「会心の一撃」が出やすい。戦士より体力、守備力が劣り、装備も限られるが、装備品にお金がかからない。
 
【賢者】
魔法使い・僧侶の魔法を両方覚えて使えるスーパーな職業。ドラクエIIIでは「悟りの書」を使うか「遊び人Lv20以上」でしか転職できない。
 
つまり、前衛後衛のバランスが大事で、

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こんな風に、単体物理攻撃メインのパーティー編成も残りMPを気にしなくてアリなんですけど、たまに守備力が異常に高いモンスターや、大量のモンスターが一度に出てきた時に、弱点を突く魔法、全体攻撃魔法を使える【魔法使い】が重宝するわけです。
 
また他の職業はファミコン版だと「遊び人」「商人」だけなんですが、続編版ドラクエIIIだと「盗賊」という職業も増えてるみたいですね。
 
で、さらに面白いのが、「戦士」や「魔法使い」と言った職業を途中で転職できる(Lv20以上で可)。その能力は転職時に半分になるんですけど、覚えた魔法は転職後にも使えるという異例の自由度。このシステムによって、一度クリアしても、次は違うパーティーや育成方法が取ったり、パーティーを3人→2人→1人と減らしてゲーム難易度を自分で高めたり、繰り返し何度も何度も楽しめる作品、それが「ドラクエⅢ」なんです。
 
ちなみに「ドラクエ6 」以降、最新の「ドラクエ11」まで、基本職を2つマスターすると上級職に転職できるというシステムになっています。

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でも、やっぱり僕が好きなのは「ドラクエIII」。かつてファミコンでやり込んだ、あの感じが良いんですよね。
 
 
■CWと心理職の役割分担
 
あえて、CWと書いたのは児童福祉司ケースワーカー)」施設職員(ケアワーカー)」の両方をイメージしてるからです。その共通点は、どちらも児童福祉現場の最前線にいること。
 
親でも子でも、ケースから直接のトラブルや圧力を受けることもあるキツイ立場、それがCWだと僕は思います。なので、ドラクエのパーティーで言えば、確実に前衛ポジション。
 
どっしり安定感があり罵倒されても粘り強く何度も何度も話をするCWさんは【戦士】のように見えますし、またフットワークが軽く、マメに電話や訪問、声かけをして相手の懐にすっと入り込んで「心に響く言葉」を言える関係性を構築するのが上手いCWさんは、素早さに長ける【武闘家】イメージがあります。もしかしたら戦士タイプより、多少打たれ弱い面もあるかもしれませんが。
 
で、心理職は後衛ポジションのイメージ。
例えば、回復・補助魔法を使う【僧侶】タイプは、普段から味方の話を聞いて回復魔法(ホイミ)を掛けたり、こころの毒を抜いたり(キアリー)、こころの麻痺を直したり(キアリク)、思考の凝り固まりを目覚めさせたり(ザメハ)状態を回復させる。また、話を整理して理解思考スピードを高めたり(ピオリム)、いま出来ていることや強みを膨らませて自信や肯定感を上げたり(スカラ)、心理教育と言って事前に起きる起きている事を一般化して説明して心の距離を取れるようにして耐性を高めたり(フバーハ)。
 
さらに、クライエントに対しては、話し手の状態や特性に合わせた声かけで安心感を与えて心のガードを解したり(ルカニ)、話を聞いて興奮したペースを落ち着かせる(ボミオス)、そんなことに長けている。もちろん心理職でなくても、これらのことを自然にやってい方はたくさんいますよね。
 
一方【魔法使い】タイプは、トラウマや症状への攻撃魔法を操るイメージです。例えば、特定のトラウマをピンポイントにフォーカスして扱う単体魔法「メラ系」の◯◯療法もあれば、もっと全体的な症状を緩和させる全体魔法「ギラ系・イオ系」もある。大事なことはモンスター特性に合わせた魔法を使うことで、炎属性モンスターにはメラ・ギラ系は効かなくても、氷属性の「ヒャド系」が弱点で効いたりするわけです。
 
【第57回】心理療法の系統的選択 
で、世界中の1000もの心理療法を知り尽くしたラリー・E・ビュートラ博士が、STSアプローチの基本として、
   (a)すべての間者で良好に機能すること
                                   治療法またはモデルはなく、
   (b)ほとんどの治療法は
                        一部のクライエントでうまくいく、
と言っているのは、まさにそういうことですよね。相手の状態や特性に合わせた治療法を選択するのがベストで、◯◯療法や◯◯プログラムに固執していては、それに適応できる人にしか支援できない、お前がこっちに合わせろ、と言っているようなもの。
 
しかも、魔法って「メラ→メラミ→メラゾーマ」「ホイミベホイミベホマみたいに同系でも習熟度によって威力が変わるんですよ。なので、自分が使い慣れてない魔法は、結局、絶大な効果は望めない。なので、新しい技法を手当たり次第何でも学べばいいってもんでもない。使いこなせる様にならないと、技法を使ってるつもりが技法に踊らされてる状態になりがち。
 
で、なんででしょうね…、心理の方には【魔法使い】タイプへの憧れというか、こだわりが強い人が割といてですね。理想は回復魔法も攻撃魔法もできる「賢者」ですけど、両方でハイレベルを求められるのはキツイので「7:3」せめて「8:2」くらいで両方やれるといい。腕の良い人は、いきなりトラウマを扱うでなくて、関係性築いてストレスマネジメントして緊張感を緩和させてから、核心部分に迫っていきますよね。
 
だけど、この回復・攻撃のバランスが極端に「10:0」になって「私これやりません」とか、相手に全然効かない攻撃魔法ばっかり発動したり、しまいには「パルプンテ」(何が起こるかわからない魔法)で周囲を混乱せたりすると「やっぱ心理わけわんねぇし、話通じないし使えねー」ということになってしまう。
 
しかも、「メタルスライム」「はぐれメタルみたいにもう魔法は効かん、地道に打撃(声かけ・訪問)を与えるしかないという敵も出てくるんです。なので僕は魔法だけじゃなくて、自分の基礎的な攻撃力や守備力も上げておきたい。
 
ということで「ソーシャルワーク+心理」=「戦士/武闘家+僧侶」みたいな働き方になってくるわけです。例えば、一緒に面接に入るCWさんの、HPや守備力が低ければ、経験値が高い心理職が盾になりながら、自分や周りにホイミかけてフォローしながらみたいな面接状況は起こるわけですが、HPもMPもガンガン使ってシンドイし、健康的な役割分担ではない。
 
で、やり過ぎると面接後も保護者から指名で電話かかってくるようになって、クライエントがCWの悪口を言って繋がろうなみたいな依存対象として巻き込んで来ようとしてくるので、それを意識してCWさんの愚痴を聞きながら、今起きている関係性についてもオープンに共有して、状態リセットやエンパワメントとしながら、本来の役割分担の割合に徐々にスライドしていく。
 
逆に、こころの体力や忍耐力、安定感の高い人と面接に入れる時は、そこまで回復魔法にMPを使う必要がないですから、思う存分、目の前の人の話に集中できる。「ドラクエⅢ」的に言えば、2人パーティーを「勇者+賢者」で組めている時は強いですよね。お互いに回復魔法も使えるし、打撃も攻撃魔法もいける。
 
で、そういうベテラン2人+新人[Lv.1]の3人パーティーで冒険に出れば、多少の敵は新人を守りながら倒せるので、自分だけでは乗り切れない経験を新人がドンドン積んでLv.アップする。これがOJT(オンザジョブトレーニング)ですよね。たらたら指示するより「百聞は一見に如かず」です。
 
僕も若かりし頃は、先輩CWさんに随分助けれて経験値を積ませてもらいました。特に、先輩に【戦士】【武闘家】要素はもちろん、かなり【僧侶】的な心理知識も豊富なCWさんがいて、上級職で言うなら
バトルマスター(戦士+武闘家】と
パラディン(武闘家+僧侶)】を
さらに足した【ゴッドハンド】的な働きをしていて、今思えばペアで一緒に動きながら随分上質なOJTを受けさせてもらっていたなぁ、と思います。
 
自分もそんな存在になりたいものです。
 
 
 
職場のバーンアウト
 
今までの「敵・モンスターの強さ」の例えは、相談者が抱えるこころの痛み・辛さ・トラウマ」の大きさや深さです。
 
決して相談者である本人をやっつけるわけではありません。虐待者である保護者、暴れまくっている子どもであっても、支援者にとっての相談者は、相談者の「願う姿」に向かって共に悩み考え歩む仲間・パーティーだと僕は思います。相談関係を「パートナーシップ」とも言いますし。
 
で、僕の中では、HPは「こころの体力」、MPは「思考・志向のエネルギー」みたいなイメージ。HPが0になるとドラクエでは「死亡」ですが、臨床だと「バーンアウト」。

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つまり相談者は、HP(こころの体力)が少なく、身体は動くが、こころは瀕死か死亡状態。自身のコントロールが効かなくて、「ドーパミン」や「ノルアドレナリンが上下に振り切っているので、依存・怒り攻撃・無気力など、もはや通常の健康的な状態ではいられなくなっている。
 
ついつい相談者に攻撃的に来られると、コチラもカチンと来て敵対関係になってしまいがちですが、相談者の24時間365日の生活を想像すれば、たいてい仕事も学校も上手くいかず、友達関係・ご近所付き合い・親族関係・家族関係も上手くいかず、経済的にも精神的にも苦しい八方塞がりのことが多いですよね、児童福祉の世界では。そりゃマトモな状態ではいられるわけがありません。
 
なので、相談者の変化・成長を望むなら、まずHP(こころの体力)を回復させる為に、まず安全安心な生活や休息の場(宿屋)を整えて、こころに生き返ってもらって、ようやく成長の旅(=冒険してLvアップ)に出られるようになる。
 
アタッチメントで言う「安全基地」の話しです。旅の途中でエネルギー補給(ホイミ)するために、来所訪問面接はしますが、あくまでHP(こころの体力)が残っているからホイミが効くのであって、心が死んでいたらまず生き返らせないと(教会orザオリク)自主的に動けるわけない。
 
バーンアウトした同僚に再び元気に働いてもらう」という気持ちと同じように、相談者に対しても同じ県民・市民として、元気で健康的な社会生活、日常生活を送って欲しいという視点で関われば、敵である必要はないし、自治体職員って別に福祉に限らず本来そうであるハズですよね。
 
だけど、そんなこと言ってられないくらい大変な事態が起こるのは、自分のLv.と不相応なモンスターが現れた時。ドラクエだと新しいエリアに足を踏み入れた最初の敵が強過ぎて面喰らう(最悪全滅)ことがあります。
 
ドラクエなら新しいエリアに踏み込むのは、Lv.上げして装備を整えて自分のタイミングで入れますが、全国のだいたいの児相は地区担当制を敷いているので、配属・異動してきてすぐ、ド偉いLv.のモンスターに突如遭遇することがあります。
 
ドラクエⅢで言えば、担当CWは序盤のLv.一桁なのに、いきなりラスボス級のモンスターが出てきちゃうみたいな状況が時に起こります。
 

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ちなみに、ドラクエⅢの最後のボスは「ゾーマと言うんですけど、1ターンに2回攻撃するうえ、内容は「イオナズン」という140前後のダメージを喰らう全体魔法に、「かがやくいき」という全員150前後のダメージ喰らう攻撃に、単体攻撃も普通に強い。
 
さらに、守備力も高くて、ただ攻撃しても通用しないので、相手の守備を下げたり(ルカニ)味方のせ攻撃力を上げたり(バイキルト)する補助魔法をかけるんですけど、「いてつくはどうというせっかく積み上げた補助魔法を無効化する攻撃もしてくる。
 
ただゲームなんで、ちょっと頭は弱いと言うか、無意味なタイミングで「いてつくはどうをしてくれたりお茶目な部分があるんで何とかなりますけど、ガチで「かがやくいき」2回連投を毎ターン毎ターンされたら、あっという間に全滅してしまう強さです。まぁ、ラスボスなんで強いのは当然なんですけど。
 
もう一度確認しておきますが、「敵・モンスターの強さ」とは、大人や子どもが生育歴上で抱えている「こころの痛み・辛さ・トラウマ」の大きさや深さの例えです。かなり重い人格障害愛着障害の人がソレです。
 
で、数年に一度「ゾーマ級」のトラウマを抱えた保護者や子どもがやってくるんですけど、とても担当2人なんかじゃ抱えきれないので、一度ゾーマ級の敵を経験している人は「やべぇの来た!」と仲間をドンドン呼べるんです。
 
でも、小林幸子みたいに見た目「ザ・ラスボス」の衣装姿で現れてはくれないので、経験値やアセスメントや見立て力が足りないと、中ボスくらいかな〜なんて見誤って戦い始めて、周囲が気づいた時には担当が全滅(バーンアウトしてるなんて事態が起きます。
 
で、厄介なのは、HP(こころの体力)が0で死亡(バーンアウト)しちゃうと、少し前の図で言う[無気力]に落ちる、休職する人は分かりやすい。でも実は職場にダメージが大きいのは、ハイに上がる系の人で、
[依存]ギャンブル・酒・ゲーム・異性関係
[攻撃]怒りっぽくなる、支配-被支配の再現
依存と攻撃は重なってる部分もありますけど、とにかく周囲のHPを奪っていっちゃう。俗に言う「ミイラ取りがミイラになる」状態です。
 
そうなると、ゾンビ系映画(バイオハザードとかバタリアンとか)みたいに、噛まれた人がゾンビになって味方を攻撃する、それがねずみ算式に増えてくみたいな状況に陥るので、一人で味方に何度もベホマラースクルトをかけても焼け石に水。
 
敵が強すぎて、エンパワメントして積み上げてきた担当者の自信も一瞬で吹き飛ばされて無効化されるし、ザオリクかけてベホマしても、またすぐ死亡の繰り返し。味方を守るのに精一杯で、とてもモンスターにダメージを与えて倒すところにまで、MP(思考のエネルギー)が回っていかない。
 
施設に状態が重い子が一人来ると、割とすぐにこういう壊滅状態になると思います。それだけ、その子がそれまでの人生で抱えて来たものが[重い]ということなんですけど。
 
なので、いざという時に全滅しないように、普段から面倒くさいかもですけど地道な、
[Lv.上げ]=人材育成、OJT
[宿屋]=職場内外でのリフレッシュ
が必要なんだと思います。
 
愚痴を聞いてもらったり、仕事外で落ち着いたプライベート生活、ホッとできる瞬間、心から楽しめる事があることは、HP・MP回復につながると思います。
 
やはり、こう考えると自分一人で全職業をマスターして役割を担うのは不可能で、戦いの場では活躍が低いと思われがちな職業であっても、
[商人]=事務・経理
[遊び人]=盛り上げ役・ムードメーカー
 
組織の中では必要不可欠ですし、知らず知らずに助けられていることは意外に多いです。そのような役割分担チームワークの元に、弱点を補い合いながら、長所を活かし合える組織は、素晴らしいチーム・パーティだと思います。
 
そう考えると、「ドラクエ6 」以降の基本職を2つマスターすると上級職に転職できるというシステムはなかなか面白くてですね、民間と比べて異動が多い「地方公務員の人事システム」の人材育成やチームワークの参考になるなぁ、と思います。
 
こんなこと書いてると、久しぶり「ドラクエやりたくなってきますね。
 
ではでは。